利益水増し問題で決算の確定が遅れている東芝を除く電機大手7社の2015年4~6月期連結決算が31日出そろった。
本業のもうけを示す営業損益は3社が赤字、2社が減益で、増益を確保したのは日立製作所とソニーの2社だけだった。
テレビ事業の構造改革の進捗(しんちょく)などで明暗を分けた格好。全社が16年3月期見通しを据え置いたが、中国で景気悪化の兆しがあり、外部環境の変化が大きくなれば通期業績にも影響が出そうだ。
営業損益などが赤字になったシャープは、家電部門で117億円の営業損失を計上したことが響いた。パナソニックもテレビなど家電部門が苦戦し、営業減益だった。
テレビからいち早く撤退した日立や、高付加価値商品へのシフトでテレビ事業が70億円の黒字になったソニーが、営業増益を達成したのとは対照的だ。