なぜ「スシロー」は社長交代に踏み切ったのか プロ経営者の手腕に注目 (1/4ページ)

2015.2.9 06:02

 回転ずしチェーンのあきんどスシロー(大阪府吹田市)の新社長に、日本航空元副社長の水留浩一顧問(47)が2月1日付で就いた。水留氏は外資系コンサルティング会社で企業再生の経験を積み、経営破綻した日航の再建に手腕を発揮したことで知られる。競争激化に加え、マグロやエビなどの原材料価格高騰、消費税増税で経営環境が厳しくなるなか、不振のチェーンでは買収話も浮上している。業界ではラーメンや丼ものなどを提供するファミレス化が進むが、プロ経営者が繰り出す成長戦略に注目が集まる。(中村智隆)

 企業再生のプロ

 「新しいことを仕掛け、飛躍に向けて成長させていきたい」

 1月15日、東京都内で開いた社長交代会見で、水留氏は、こう抱負を語った。

 水留氏は電通で勤務した後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)を経て、欧州を代表するコンサル会社のローランド・ベルガーに入社。企業・事業再生を専門とするグループで数多くの再生案件を手がけた企業再生のプロだ。

 平成21年には企業再生支援機構(現在の地域経済活性化支援機構)の常務に就き、翌22年には企業再生中の日航の副社長に就任して経営再建に尽力した。その後、ワールドの常務執行役員などを経て、今年1月からスシローの顧問になっていた。

「国際感覚があり、経営のプロという観点から選んだ」

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