好調トヨタ、取引先への利益還元で苦慮…「倹約意識の薄れ」危ぶむ声も、通期最終益2兆円超え (3/3ページ)

2015.2.5 05:48

 今後も部品コストが下がらなければ競争力に影響を与える恐れもあり、社内では「好業績のなかでトヨタ伝統の徹底した倹約意識が薄れてはいないか」と危ぶむ声も出ている。将来的に為替相場が円高に反転すれば、足元の円安効果がはげ落ち、ベアや原価改善努力の緩みによる収益構造の悪化が大きな打撃となりかねない。

 独フォルクスワーゲンなどのライバル企業と世界販売首位を争うトヨタにとって、利益還元の大盤振る舞いで「稼ぐ力」を毀損(きそん)すれば、それはそのまま負の遺産となる。成長を維持しつつ、社会的責任にどう応えるのか。好業績の影で、抜きんでた強さ故の課題がトヨタを悩ませている。(田辺裕晶)

▽トヨタ、円安で通期営業益2.7兆円 予想を1750億円上方修正

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。