■ソフトのアップデート/セキュリティーソフト導入/こまめな対応で被害回避
パソコンの「脆弱(ぜいじゃく)性」という言葉をご存じだろうか。ソフトやウェブサイトなどが抱えるセキュリティー上の欠陥のことだ。これらを放置したままだと、コンピューターウイルスへの感染や不正アクセスの憂き目に遭う可能性が高まってしまう。対策として、全てのソフトのこまめなアップデートやセキュリティーソフトの導入などが必要だ。(本間英士)
ソフトの脆弱性は、リリースされた当初は見つからなくても、パソコンの性能の向上で、新たに問題として認識できるようになるケースがある。ウェブサイトも同様で、独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)の小川貴之さんは「ソフトもウェブサイトも人間が作るもの。脆弱性はどうしても出てきてしまう」と指摘する。
脆弱性を抱えたパソコンを使用し続けると、ウイルスに感染したり、不正アクセスを受ける可能性が高まり、インターネットバンキング(ネット上の銀行口座)のパスワードや撮った写真などの個人情報が盗まれる危険性が生じる。小川さんも「パソコンの脆弱性を突いたウイルスが増えてきている」と、警鐘を鳴らす。