シャープは10月から、管理職に続いて一般社員の人事評価制度も減点主義から加点主義に変更。社内で公募した新技術やビジネスモデルを推進する「戦略投資枠」を導入し、全社員が挑戦しやすい環境を整備している。
関係者は「即効性のある制度ではないかもしれないが、今後這い上がる強さを持続的に身につけるためには必要な施策」と説明する。
早期のV字回復に向かうのか、再建が進まず低迷に落ち込むかの岐路に立っているともいえるシャープ。高橋社長は「指示待ちをなくし、それぞれの社員が当事者意識を持って努力するように取り組んできたが、若い人からチャレンジする提案が出てきている」と社内風土改革の成果を実感する。だが、ジンクスに陥らないために残された時間はわずかしかない。