1年目は人員削減や事業売却などで固定費を削減する余地があり、社員も危機感を持って全力を尽くすため乗り切れるが、真価を問われるのは2年目。ただ、そこで緊張感が緩んだり、疲れたりして失速して業績が伸び悩むケースが意外に多いのだ。
高橋社長はそれまでのリストラ効果で1年目を乗り切った格好で、平成26年3月期連結決算は巨額赤字からの黒字転換を果たした。
2年目も勢いに乗って回復軌道に乗りたいところだが、出血を伴う構造改革が待ち受けていた。
関係者は「上半期は経営危機を招いた過去の負の遺産処理に追われた。売上高で3兆円から6兆円への拡大路線を掲げ、身の丈を超えた巨額投資に踏み切った結果、リーマンショック後に重荷になった事業だ」と解説する。