船井電機、立ちはだかる“カリスマの壁” 電撃的な社長交代劇…憶測呼ぶ (1/5ページ)

2014.10.29 07:00

代表権を回復した船井哲良会長(中央)と社長に復帰した林朝則氏(左)。上村義一氏(右)は社長を辞任した

代表権を回復した船井哲良会長(中央)と社長に復帰した林朝則氏(左)。上村義一氏(右)は社長を辞任した【拡大】

 家電製品の低価格路線で「世界のフナイ」と呼ばれた船井電機で経営陣の先祖返りが起きた。2日、上村義一社長(56)が「一身上の都合」を理由に辞任し、前社長の林朝則副会長氏(67)が後任社長に復帰。創業者の船井哲良会長(87)が代表権を回復したのだ。上村氏は経営の若返りのため1月に社長に抜擢されたばかり。記者会見が開かれなかったこともあって電撃的な社長交代劇は憶測を呼び、経営方針をめぐる対立が原因とささやかれている。(伊豆丸亮)

 電撃辞任

 「本当に突然なんです」

 2日、上村社長の辞任が船井電機の公式ホームページにアップされると、大阪府大東市にある本社では報道関係者の事実確認の電話が鳴り止まず、広報担当者が対応に追われた。

 「一身上の都合」以外の辞任の理由や経営について具体的な説明もなく、担当者は「自主的な辞任で、経営上の問題ではない」「引責辞任ではない」と繰り返した。

「自ら辞めたのは事実で、健康上の問題はない」と煮え切らない回答

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