印刷会社や玩具メーカー、通信教育系など、さまざまな業種で独自のタブレット端末を販売する動きが広がっている。自社の持つ技術やノウハウを生かし、電機メーカーが販売するタブレットとの差別化を図り、独自性を打ち出している。
印刷大手の大日本印刷は30日、企業や教育機関向けに8インチと10.1インチのタブレット2機種を12月に発売すると発表した。同社は、印刷事業で蓄積してきた正しい色を再現する「カラーマネジメント技術」を活用。電子機器受託製造サービスのクァンタ(台湾)と共同で集積回路を開発した。
従来のタブレットと異なり、実物に近い色調を表現できるという。想定価格は3万~4万円前後。同社は、企業の販促ツールや学校や美術館の教材用として販売する。2016年度に同事業の売上高15億円を目指す。
タブレットを投入する理由について、閑郁文デジタルサイネージ推進本部長は「部材や販売ルートで独自性があり、十分競争力があると判断した」と話した。
玩具メーカーのバンダイは10月25日から、東京学芸大などと共同開発した幼児向けの7インチのタブレット「コドなび!」を発売する。人気キャラクターのアンパンマンが登場する動画やクイズを通じて、言語や生活習慣を学べる。