関西電力が30日発表した2014年4~6月期連結決算は、最終損益が290億円の赤字(前年同期は334億円の赤字)となった。原発稼働停止に伴う火力発電向け燃料費が膨らんだためで、このまま再稼働が遅れれば、再値上げは避けられない状況だ。北海道電力も早ければ31日にも値上げを経済産業省に申請する見通しで、電気料金が上がれば、家計や企業への負担が増すことになる。
30日、大阪市内で会見した関電の八木誠社長は「再値上げを具体的に検討せざるを得ない場合もある」と述べた。
関電の4~6月期の赤字は3年連続。売上高は前年同期比10.3%増の7912億円だったが、1年前に稼働していた大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が停止したことで燃料費が15%増の2902億円に膨らんだことが収益に響いた。夏場の需要に備え、修繕費も38%増の420億円に増えた。
一部未定としていた14年9月中間連結決算の予想も発表され、最終損益は290億円の赤字(前年同期は150億円の黒字)を見込む。経営環境の悪化を受けて15年度の採用計画を見直し、360人の予定から250人に削減する。