4月の消費税増税後に落ち込みかねない消費者の購買意欲を盛り上げようと、化粧品・日用品各社が試供品や小容量品の展開に力を入れ始めた。豪華なパッケージを採用した無料サンプルや、1週間分の小容量品を詰め込んだお試しセットなどで“お得感”を演出。増税により、失敗せず自分に合ったものを使いたいという消費者ニーズはさらに高まるとみられ、各社は少しでも自社商品を手にとってもらおうと知恵を絞る。
良さを感じる決め手
豪華な試供品の提供で成果を挙げたのが、資生堂が昨年9月に発売した美容液「エリクシール シュペリエル エンリッチドセラム」。香水瓶のような金色のボトルが特徴の商品だが、試供品でも同様のデザインの小型ボトルを特別に製作し、専用の箱に入れ配布した。
マーケティング部の田嶋香代子さんは「サンプルでも『良い物を使っている』という気持ちを感じてほしかった」と話す。