韓国で2番目に大きな財閥である現代自動車グループが入社試験で「歴史問題」を出題したことが波紋を呼んでいる。歴史認識をめぐって日韓関係が悪化しているだけに、さまざまな憶測を呼ぶ一方、「行き過ぎた社員への思想教育はマイナスに働く」(関係者)との指摘も。韓国国内のシェアが4カ月連続で低水準にとどまるなど業績不振を背景に、現代自の経営が迷走を始めているのかもしれない。
朝鮮人で尊敬する人物は誰?
「採用試験で歴史問題を出題するなんて、あり得ないですね」。日本の自動車メーカーの広報担当者はこう否定する。
世界中でビジネスを展開するグローバル企業の社員にとって自国の歴史や文化などを学んでおくことは大切だが、「採用試験は受験者の適正能力を判断するのが最大の目的。そこで歴史問題を出すのは『別の意図があるのでは?』と勘ぐってしまいます」と話す。そんな驚くべき採用試験を実施したのが韓国の現代自動車グループだ。