毎年約1200人(大卒約600人)の新卒を採用しているトヨタ自動車は「採用枠は毎年できるだけ動かさない。海外展開に力点を置いており、国内は現状維持が原則」と話す。
来春入社の大卒採用実績が55人だったアサヒビールは来年1月上旬に次年度の採用数を決めるが「ここ数年大きな変動はない」という。
大手企業は業種を問わず基礎学力が高く、外国語ができて環境順応力が高いひと握りの優秀な学生を取り合っている。経団連が示す採用ルールに法的拘束力はなく、企業はインターンシップやビジネスコンテストなど既存の広報活動とは異なる手法で優秀な人材確保に躍起だ。
縛りがもともとない外資系やベンチャー企業はすでに採用活動を進めており、就活のダブルスタンダードも加速している。(早坂礼子)