(9)立ち見に怒り、解任や休憩動議も…3時間超え、不穏なムードに戻る
《最後の一人と宣言し、質問者も指名する》
男性株主「私一人で終わりでは済まないでしょう。どの株主も質問する権利があるんですよ。では最初に、福島の事故のメルトダウンについてだが、現在は水素爆発は遠のいたが、またメルトダウンするのでは。第2点は、放出された放射性物質は、広島に投下された原爆の何発分に当たるのか。次に損失を計上している。損失金処理案について株主総会に諮るべきではないか。どういう処理なのか」
勝俣会長「株主様、一人の質問としては超過しているので席にお戻り下さい」
《しかし、質問者が引き下がらないため、もう一問受け付ける》
勝俣会長「最後簡単にお願いします」
男性株主「電気事業便覧をつぶさにみた。1951年に9電力体制になった。それ以降で、水力、火力、原子力は増えてきたが、それ以外は風力発電で500キロワットしかない。どうなのか」
勝俣会長「はいはいわかりました。それでは、回答します」
武藤副社長「水素爆発の可能性は、さまざまなプラントの状況を見るとその可能性は低いと考えている。窒素を混入したり、これからも対策していく。放出量ですが、現場では様々な数字がある認識しているが、私どもは把握してない」
武井副社長「1号機から4号機の廃止費用は8100億円程度とみている」
藤本副社長「風力発電の件だが、確かに現在は500キロワットしかないが、今後、東伊豆に1万8000キロワット級の風力発電を準備しており、調査を進めている」
勝俣会長「この後、議案の審議に移りたいが、賛同は」
《賛成多数で、議案審議に移る。勝俣会長は、ヤジを受けながらも、議事を進行していく》
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