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英国人捕虜と日本人通訳 憎しみから和解への道のり 映画「レイルウェイ 運命の旅路」

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英国人捕虜と日本人通訳 憎しみから和解への道のり 映画「レイルウェイ 運命の旅路」

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 □パトリシア・ローマクスさんに聞く

 第二次大戦中、英国軍将校、エリック(コリン・ファース)は日本軍の捕虜となり、タイとビルマを結ぶ泰緬(たいめん)鉄道の建設現場で過酷な労働を強いられた。50年後、愛妻のパトリシア(ニコール・キッドマン)と英国で静かな日々を送っていたエリックだが、ある日、鉄道の建設現場にいた日本人通訳で、自分たちをいじめ抜いた永瀬(真田広之)がタイで戦争体験の語り部となっていることを新聞記事で知り、心にさざ波が立つ…。

 2人の実話を映画化したのがヒューマンドラマ「レイルウェイ 運命の旅路」(ジョナサン・テプリツキー監督)。エスクァイア誌ノンフィクション賞(1995年)を受賞したエリック・ローマクス(1919~2012年)の自叙伝「泰緬鉄道 癒される時を求めて」をベースとしている。

 プロモーションで来日したエリックの妻、パトリシア・ローマクスは、夫が長年にわたりPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいたといい、「永瀬と実際に再会する直前まで復讐の炎を燃やしていました」と明かした。

 実際、永瀬に会うと、負のイメージとまるでかけ離れた人物だった。「永瀬は私たちに心から謝罪したように思えたのです」。わだかまりが解けるまで時間こそかかったが、2人は少しずつ永瀬とつらい過去を語り合える仲になっていったそうだ。「夫がなぜ永瀬を許したのかはいまだに分からないけれど、夫の心には和解というキャパシティーがあった。私も夫の選択に従おうと思いました」。4月19日、全国公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS

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