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足りない緑の野菜を副菜でカバー 牛すき煮弁当
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牛すき煮弁当。※611kcal、塩分3.0グラム(1人分)
「すき煮」は地方によっては「すき焼き」と呼ばれる、牛肉を野菜としょうゆ、みりんや砂糖などの調味料で煮た料理。鍋料理なのに「すき焼き」と呼ばれるのは、農具の鋤(すき)の上で肉を焼いたことによるそうです。
なぜ、農具の上で焼いたのか? 明治維新より以前は、日本では宗教的な理由により獣の肉を食べない習慣があり、人目につかない野外で料理をしたからだとか。ふだんの調理器具が穢(けが)れることを嫌って鋤を使ったなどと言われています。
そうまでして食べた肉はおいしかったのでしょうね。今では、高級な牛肉を使えばごちそうですし、手ごろな値段の肉で作れば、普段の夕飯や弁当のおかずになる人気の料理です。わが家では私が不在時のおかずリクエストの第1位です。作り置きを温め、ごはんにのせるだけだから手軽なのだそうです。翌日の弁当にも入れてほしいとリクエストされるので、必ず多めに作ります。
今回のレシピは大人の生活習慣病予防や太りにくい適量を考え、牛肉を1人分50グラム(159kcal)、ごはんを150グラム(252kcal)にしていますが、育ち盛りのお子さんなら肉を80グラム(254kcal)くらい、ごはんを200~250グラム(336~420kcal)に増やすとよいでしょう。
温泉卵を添えましたが、持って行くときは保冷剤をつけましょう。また、暑い時期は食中毒の心配があるので、持って行くのは控えた方がよさそうです。冷蔵庫があるオフィスなら、近くのコンビニなどで買い、冷蔵庫に常備しておくのも手です。
すき煮で足りない緑の野菜は副菜でカバー。すき煮の味が濃いめなので、副菜はごまをきかせて、味つけは控えめにしました。(文:管理栄養士 牧野直子/撮影:今泉有美子/SANKEI EXPRESS)
※565kcal、塩分2.7グラム(1人分)
牛こま肉 50グラム(熱湯でさっとゆでる)
しらたき 100グラム
玉ねぎ 1/4個
しめじ 1/4パック
ごぼう 20グラム(ささがきにする)
温泉卵 1個
自家製めんつゆ※ 1/4カップ
水 1/2カップ
ごはん 150グラム
紅しょうが 少々
※自家製めんつゆ(しょうゆ・みりん・酒 各1/2カップを鍋に入れ、煮たたせたら、火を止め、冷めたら、保存ビンに移し、冷蔵庫で保存。1カ月くらい日持ちする)
〔1〕フライパンにめんつゆ、水、牛肉、しらたき、玉ねぎ、しめじ、ごぼうを入れて、落とし蓋をして中火で10分くらい煮る。
〔2〕牛すき煮は汁けを切って入れ、紅しょうがをのせ、温泉卵を添える。(温泉卵は食べるときに牛すき煮の上に割って、混ぜて食べる)
☆玉ねぎはねぎ、しめじはしいたけやエリンギでもよい。
☆牛こま肉は豚こま肉でもよい。
※46kcal、塩分0.3グラム(1人分)
小松菜 2株(70~80グラム)。ゆでて3センチの長さに切る(牛すき煮の肉をゆでる前にゆでる)
塩 少々
すりごま 小さじ1
ごま油 小さじ1/2
小松菜に塩をなじませ、すりごま、ごま油を加えて和える。
☆小松菜はほうれん草、青梗菜(ちんげんさい)などでもよい。