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監督のアイデアにワクワクしました ダコタ・ファニング 映画「ランナウェイ・ブルース」
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映画「ランナウェイ・ブルース」(アラン・ポルスキー、ガブリエル・ポルスキー監督)。3月15日公開(アニープラネット提供)。(C)2012_Motel_Life_LLC 「アリー・myラブ」や「ER 緊急救命室」といった日本でもおなじみの人気テレビドラマシリーズへの出演や、映画での名だたる俳優たちとの共演を重ね、いつしかハリウッドきっての天才子役と目されるようになった。大学に進み、今や、すっかり若手実力派の一人として貫禄すら漂わせるようになったダコタ・ファニング(20)の新作は、温かな兄弟愛を描いた「ランナウェイ・ブルース」(アラン・ポルスキー、ガブリエル・ポルスキー監督)。ダコタはエミール・ハーシュ(28)、スティーブン・ドーフ(40)とともに3人目の主人公を務め、苦境に陥った元恋人を励まし、安らぎを与える、芯の強いかれんな女性を演じてみせた。
SANKEI EXPRESSのメール取材に回答したダコタは、「脚本を手にしたときにすぐにいい作品と感じました。登場人物たちはいずれもとても興味深いキャラクターばかり。特に私が演じたアニーね。彼女を演じることは私にとって挑戦になるだろうし、2人の監督がひねり出すいろんなアイデアにはワクワクしました」と作品を紹介した。
孤児として育った兄、ジェリー・リー(ドーフ)と弟、フランク(ハーシュ)は、フランクが空想で紡ぎ出す痛快な冒険譚をジェリー・リーがイラストに描き起こすことで、つらい日々を笑い飛ばしていた。ジェリー・リーは子供のときに負ったけがが原因で、何かとフランクを頼っていたが、フランクはそんな兄を決して見捨てなかった。ある日、交通事故を起こしてしまったジェリー・リーを助けようと、フランクは父親の形見の銃を売って資金を調達し、兄と一緒に逃亡する。向かう先はかつての恋人、アニー(ダコタ)のもとだった…。
一方的に別れを告げられた苦い過去があるのに、一途に自分への愛を貫くアニーに、フランクは激しく心を揺さぶられることになる。ダコタは「まだ2人は若すぎたんだと思います。将来、どんな道へ進んだらいいのかまだ模索していたのですからね」と、クールな答えを寄せた。
自身も妹を持つダコタは、フランクとジェリー・リーの姿を見て「2人の関係は本当にいいものだなと感じています」と述べた。「2人にはお互いを思いやる気持ちが満ちていますし、フランクは実際、全力で大けがをしたジェリー・リーを必死に介抱しようとしますよね。そもそも兄弟姉妹はお互いの面倒をみるものですけれど」と力を込めた。
ハーシュとドーフと共演したことについては、「仕事を楽しむことができました。スティーブン(ドーフ)との撮影はわずか1シーンしかなかったけれど、私は特に撮影を楽しみにしていました。以前、ソフィア・コッポラ監督の『Somewhere』で彼と共演した妹から、彼はすごい俳優だとの情報を耳にしていたからです」と興奮気味。
20歳になったばかりのダコタはどんなキャリアプランを描いているのだろう。「分かりません! 次にどんな作品の打診が舞い込むかも分かりませんし。でも、ちゃんと準備はしています」。本作は2012年の第7回ローマ国際映画祭で、観客賞、脚本賞、編集賞など4冠に輝いた。3月15日から、東京・シネマート新宿ほか全国順次公開。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS)