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存在感出すにはどうすべきかと意識 映画「僕は友達が少ない」 高月彩良さんインタビュー

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存在感出すにはどうすべきかと意識 映画「僕は友達が少ない」 高月彩良さんインタビュー

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「小学校6年のときにドラマでご一緒した樋口可南子さんのようなオーラがあって、存在感のある女優になりたい」と語る高月彩(たかつき・さら)=東京都内(伴龍二撮影)  ショートヘアがよく似合うボーイッシュな少女だ。性格について聞くと、「間違いなく男っぽいと思います」ときっぱり。「体力がつくから」と母に勧められ、自宅近くのスイミングスクールに通い始めたのは幼稚園のとき。「新しいことに挑戦することが好きなのと、水泳が嫌だという気持ちがなかったせいか、随分と速く泳げるようになりました。最終的に地元の大会で2位になってしまって…」

 そんな高月彩良(たかつき・さら、16)が、アニメやコミック化もされた平坂読(ひらさか・よみ)の人気ライトノベル「僕は友達が少ない」を原案とする同名の新作映画で挑んだのは、見かけや仕草は飛び抜けて乙女チックだが、気持ちはまったくの男の子、楠幸村。ちょっとややこしい役どころだが、高月は「私は少女マンガが大好き。迷わずオーディションを受けました」と楽しそうに振り返った。

 消化不良に悩む

 いじめられっ子の高校2年生、羽瀬川小鷹(瀬戸康史)はいつも1人で行動していた。そんなある日、風変わりな美少女、三日月夜空(北乃きい)と知り合い、夜空が立ち上げた、友だち作りのための部活動「隣人部」に強引に入部させられる。隣人部は、小鷹の舎弟にあたる幸村ら個性的な生徒たちが加わって活気づくが、小鷹たちを快く思わない生徒会長・西園寺(栗原類)は…。

 高月はマンガとアニメを何度も見て、その仕草や表情を完璧に自分のものにしたうえで撮影に臨んだつもりだった。実際、幸村のキャラを表現するとなると、高月はどこか消化不良に感じることが多かった。「気持ちは男の子なのに、例えば言葉遣いはすごい丁寧で『ありがたき幸せ』。結果的にすごく乙女チックになってしまって…」

 悩む高月を見た及川拓郎監督(35)は、「マンガやアニメを意識しなくていい。君が感じたようにありのままの君で演じてほしい」と助け舟を出した。「生きた芝居をしなさい」と、よく監督や演出家に怒られたことが、ふと頭をよぎった。「幸村って舎弟として特別目立った行動もしない。存在感を出すにはどうすべきかと意識を変えました」。違うアプローチを試みると、及川監督から合格点が出るようになったそうだ。

 小学校5年生のとき、スイミングスクールに行く途中、スカウトされて芸能界に入った。映画、テレビドラマ、舞台、歌手とマルチに活躍する高月は、「いつも新しい自分を見つけられるように努力していきたい」と力を込めた。2月1日から全国公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:伴龍二/SANKEI EXPRESS

 ■たかつき・さら 1997年8月10日、神奈川県生まれ。2008年「TSC 東京ガール」で芸能デビュー。12年「ジョーカーゲーム」で劇場映画デビュー。舞台「BASARA」で初主演。10年から5人組ガールズユニット「Bump.y」としての活動もスタート。主な映画出演作は、13年「GOGO♂イケメン5」「ジョーカーゲーム~脱出~」など。

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