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ホンダ「アコードHV」でセダン復活に自信 「世界一の技術でもっと販売する」
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ハイブリッド仕様になった新型アコードを発表するホンダの伊東孝紳社長=20日、東京都渋谷区 ホンダは20日、ハイブリッド車(HV)の新型セダン「アコード ハイブリッド」を21日に発売すると発表した。中型セダンながらガソリン1リットル当たり30キロと、軽自動車に匹敵する燃費性能を実現した。低燃費と走りを両立し、国内セダン市場の復権を目指す。
「ホンダは軽だけではない。世界ナンバーワンのHV技術でセダンをもっと販売していく」
都内で発表会を開いたホンダの伊東孝紳社長は、9代目となる新型アコードを前に、セダン“復活”に自信を見せた。
新型アコードは新開発の2000ccエンジンと2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。滑らかで力強い加速も特徴で、燃費だけでなく走りにもこだわった。
価格は365万円から。21日から企業や官公庁向けにリース販売するプラグインハイブリッド車(PHV)「アコード プラグインハイブリッド」(価格は500万円)と合わせて月1000台の販売を目指す。
2012年の国内セダン市場は、前年比14%増の約28万台と2年ぶりに増加に転じたが、00年比では約7割減と激減している。
ホンダは売れ筋の軽自動車や小型車の開発、生産に力を注ぎ、販売拡大の原動力としてきた一方で、販売不振が続いたセダンは昨年、高級セダン「レジェンド」「インスパイア」の国内生産を中止し事業規模を大幅に縮小。12年のアコードの世界販売が60万台超なのに対し、国内販売はわずか2279台にとどまった。
だが、セダンが「乗り心地や上質感など車の本質を凝縮している」(ホンダ幹部)ことや、顧客からも高級車を望む声が相次いだことから、新型アコードの開発を急いでいた。
もっとも、セダンは世界最大市場の中国や北米では主力カテゴリー。ホンダも世界販売に占めるセダン比率は全体の49%に達している。
ガソリン仕様、プラグインハイブリッド仕様の新型アコードはすでに北米で発売しているが、ハイブリッド仕様の発売は日本が初めて。今後、9月に北米でも売り出す計画だ。