日本は寝耳に水…資源外交で勝敗分けた「機敏さ」 露ロスネフチ株取得合戦の舞台裏 (3/4ページ)

2017.1.9 06:55

安倍晋三首相とプーチン大統領の立ち会いでロシア国営石油会社ロスネフチのセチン社長(中央左)と握手する丸紅の国分文也社長(同右)=2016年12月、東京都内(AP)
安倍晋三首相とプーチン大統領の立ち会いでロシア国営石油会社ロスネフチのセチン社長(中央左)と握手する丸紅の国分文也社長(同右)=2016年12月、東京都内(AP)【拡大】

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 ■豊富な埋蔵量とコスト競争力魅力

 ティラーソン氏はロシア国営石油会社ロスネフチと2011年に歴史的合意を結び、広大な北極圏地域や深海開発、シェール権益で合意した経緯がある。

 14年のウクライナのクリミア半島併合による欧米の経済制裁でプロジェクトは白紙になったが、経済制裁が解け、エクソンがロシアに復帰すれば、ロスネフチが持つ深海油田などの開発が進み、ロスネフチの企業価値も向上するとの計算も働いた可能性はある。

 カタールがパートナーにグレンコアを選んだのは株主が理由というだけではない。グレンコアの国籍はスイスで、欧州連合(EU)加盟国ではなく、経済制裁には縛られず、すぐにロシアで活動できる利点がある。

 ロシアの資源の魅力は「その豊富な埋蔵量とコスト競争力にある」とJOGMEC調査部の本村真澄氏は分析する。とりわけ日本にとっては「中東から輸送するリスクがなく、2、3日で到着する」地の利は大きい。

オールジャパンの資源外交には限界も…

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