TPP瓦解の危機 9月の訪米でのクリントン氏と会談が裏目に (2/2ページ)

 また、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)にもトランプ氏は強硬に反対している。TPPの発効には域内GDP(国内総生産)の85%以上の国が批准する必要があり、約60%を占める米国がノーといえば、TPPは事実上、瓦解する。

 TPPにはクリントン氏も慎重な立場を示してきたが、日本政府は、オバマ大統領が自らの任期中に批准すれば、クリントン氏もこれを追認するのではないかと期待していた。

 首相は9日、官邸の執務室で大統領選を伝えるテレビを見ながら、周囲にこうつぶやいた。

 「はっきりモノを言う政治家が求められているのかな」(峯匡孝)