配偶者控除の抜本見直し断念…“解散風”で小粒感否めず 来年度税制改正、自民税調が議論開始 (1/3ページ)

2016.10.19 09:00

来年度税制改正の議論、主な項目
来年度税制改正の議論、主な項目【拡大】

 自民党税制調査会は18日に開催した非公式幹部会(インナー)で、2017年度税制改正に向けた議論を開始し、12月8日にも税制改正大綱を決定することを決めた。配偶者控除を夫婦控除へ転換する抜本的な見直しは、官邸や公明党の慎重姿勢を受けて断念。代わりに配偶者控除の対象拡大やビール類の酒税の一本化などを協議するが、衆院解散・総選挙が取り沙汰される中、世論の反発を意識し、税制改正自体が小粒になる恐れが強まっている。

 この日の幹部会では若手を含め幅広い議員向けに来週から週1回ペースで勉強会を開くなど、年末に向けた段取りなどを確認した。

 主要テーマの配偶者控除の見直しは今後、適用を受ける妻の年収要件を103万円から150万円以下に引き上げる案などを検討する見通しだ。対象世帯が増える分、適用を受ける夫の所得に制限を設けるなどの財源確保策が焦点になる。

 幹部会後、宮沢洋一会長は「税調のプロセスはプロセスとして淡々と進めて行く」と述べ、“解散風”が議論に与える影響を否定した。

公明党が支持層の専業主婦世帯に不安が広がりかねないと懸念

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