ただし、バイデン発言をとても歓迎する気になどなれない。かつて自国を占領していた国の政府要人に「私たちが書いた」と堂々と主張されるような憲法を戦後70年以上がたってもそのままいただき、それを野党第一党の代表が「育んできた」などと胸を張る現状がひたすら恥ずかしい。
GHQ検閲の呪縛
憲法が米国製だからといって、中身を全否定する必要はないだろう。とはいえ、GHQ検閲の呪縛にいまだにとらわれてか、論点をずらして憲法の成り立ちは関係ないと言いくるめるような論調には、ちょっとついていけない。
(論説委員兼政治部編集委員)