安倍晋三首相は3日に行う内閣改造で、石原伸晃経済再生担当相(59)の留任を決めた。岸田文雄外相(59)、高市早苗総務相(55)、塩崎恭久厚生労働相(65)も留任させる。世耕弘成官房副長官(53)、松本純政調会長代理(66)の初入閣も固まった。石破茂地方創生担当相(59)は閣外に出る意向を固めた。
首相は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)関連法案の審議を控え、石破氏に対し農林水産相などでの処遇を検討しているが、石破氏は応じない考えだ。石破氏は周囲に「他にやりたい人もいるだろう」と述べた。一方、首相は中谷元・防衛相(58)らを交代させ、自民党の稲田朋美政調会長(57)については防衛相か農水相、経済産業相での起用を検討している。
内閣改造に合わせ行う自民党役員人事では、幹事長に二階俊博総務会長(77)の起用を決めた。首相は、頸髄損傷で入院中の谷垣禎一幹事長を続投させる意向だったが、復帰のめどが立たず谷垣氏が固辞した。首相は7月31日夜に電話で二階氏に就任を打診し、二階氏も受け入れた。
後任の総務会長には、首相の出身派閥である細田派会長の細田博之幹事長代行(72)、政調会長には茂木敏充選対委員長(60)を充てる。茂木氏は重要閣僚での起用を検討していたが、調整の結果、政調会長に落ち着いた。