【ソウル=名村隆寛】韓国で日産自動車のディーゼルエンジンを搭載した多目的スポーツ車(SUV)「キャシュカイ」が、排ガス規制逃れを指摘されていた問題で、購入者ら8人が31日、キャシュカイを輸入販売した韓国日産と日産自動車などを相手取り、購入代金の返還を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。
韓国環境省は5月16日、キャシュカイに搭載された窒素酸化物(NOx)の低減装置に、エンジンの吸気温度が35度を超えると停止するよう不正な設定が加えていたと判断。韓国日産に対し課徴金3億3000万ウォン(約3000万円)を科すとともに、韓国日産の社長を排出許容基準違反などの疑いで刑事告発する方針を発表していた。
問題とされたキャシュカイは、昨年11月から規制逃れを指摘された5月までに、韓国で814台が販売されている。