また、台湾の観光地にある有名店では、人民元を握りしめた中国人観光客が行列に割り込み、「あの棚の商品を全部くれ」と大声でまくし立てる姿も。中国人観光客の横柄な振るまいに、従業員側も「お金を落としてくれるのはありがたいが…」と辟易(へきえき)しているという。
それだけに、台湾人観光客は「日本人の従業員が、中国人に対してときに冷淡な対応をみせる心情は理解できる。でも一緒にされるのは…」と複雑な表情を浮かべる。
ついに訪日観光客は中台逆転
日本政府観光局のまとめでは、昨年の年間訪日外国人は過去最多の約1341万人となった。国・地域別の内訳は台湾からが約283万人でトップ。2位が韓国で約276万人、3位が中国で約241万人の順だった。
一方、今年1~10月の推計では約1631万人を数え、すでに年間ベースでの過去最多記録を更新している。内訳を見ると、中国人が2倍近くの約428万人に達している。次いで2位が韓国約323万人、3位が台湾約311万人となっており、日本旅行の中台逆転が鮮明になっている。