到着当初こそは滞在先で普通に会話をしていたが、次第に観光地やショッピングエリア、ホテルのロビーなど公共の場所での会話は減り、会話をするにしても周囲に聞こえないように小声で最小限ですませるように。
「中国人に間違われ、土産物店の従業員らに軽くあしらわれたと感じたことももあった。気がつけば、一行全体でこのスタイルが定着していた」という。
夫婦が滞在している関西のホテルでは、バイキング形式のレストラン会場で、このツアーの同行客が身ぶり手ぶりを交えながら高齢の日本人女性にポットの使い方を教えていた。
そのうえ、わざわざ空席まで女性を案内。女性が「ご親切に、どうもありがとうございました」と礼を述べたが、同行客はただ手を振っただけで言葉を発することは一度もなかった。
そのそばでは中国人客らが会場全体に響くような大声で会話をしていた。