ヨーロッパの「SAKE」文化は次の段階へ 今後の動きから目が離せない (1/3ページ)

2014.10.5 06:00

(C)La via del Sake

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 日本酒はフランスでも人気で、パリのミシュランの星つきフランス料理店で食中酒としてワインと並んで扱われている…という日本の記事をよく見かける。そうするとフランスはヨーロッパの売り上げ上位ランキング市場と想像するだろう。

 しかし、フランスが周辺国で突出した市場規模を誇るわけではない。英国やドイツなどと比べると圧倒的に小さい。フランスの人口の3分の1にも満たないオランダよりも小さい。イタリアの市場も小さいが、「酒先進国」フランスと「酒後進国」イタリアの酒イメージ差ほどに実数に乖離があるわけではない。

 およそフランス、スペイン、イタリアと「ワインで飯を食っている人」が多い国で特に酒(日本酒はSAKEと呼ばれるので、酒と記す)がマイナーであることには変わりないのだ。

 そのワイン大国イタリアのミラノで第1回酒フェスティバルが行われ、9月20日と21日の2日間(土日で日曜日は半日だったので実質1日半)、およそ800人が訪れた。場所はかつての修道院の庭だ。

 主催はイタリアで酒や和食の普及を図るNPO「La Via del Sake(酒道)」である。代表のマルコ・マッサロット氏が本業のデジタルマーケティング企業を経営しながらの「趣味」であるが、素人技とは思えないできだった。彼は昨年初めてパリで開催された酒フェスティバルに参加して「イタリアでもやろう!」と企画したのである。

 フランス、スゥエーデン、ノルウェー、ドイツなど国外のディストリビューターも出展し、ヨーロッパにおける酒ビジネスの現状や今後の課題について語り合うパネルディスカッションも行われた。

何処の国でも、この5年から10年の間に酒市場が急激に拡大している

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