目標は完全無人施工 大工ロボットを国土交通省が急募するワケ (1/2ページ)

2014.8.3 12:02

ロボットブームの背景には、少子高齢化による就業人口の減少がある。介護、建築、自動車運転と無人化技術の開発が加速しそうだ。

ロボットブームの背景には、少子高齢化による就業人口の減少がある。介護、建築、自動車運転と無人化技術の開発が加速しそうだ。【拡大】

 政府が介護用ロボットの開発支援に乗り出すことを材料に、株式市場では6月にかけて、CYBERDYNE(サイバーダイン)などの関連銘柄の急騰が相次いだ。次は建築・土木向けロボットが脚光を浴びそうだ。

 東日本大震災の復興、2020年の東京五輪開催、安倍内閣による公共事業拡大など、大型建設案件がめじろ押しだ。ただ、受注がいくら豊富でも、現場では工事の進捗を危うくする深刻な問題を抱えている。それは人手不足。

 これまで現場を支えてきた熟練職人が大量に引退し、技術の継承や発展どころか日々の工事にも支障が出ている。賃金の引き上げで職人を確保するゼネコンもあるが、その分どこかで人手が足りなくなり、抜本的な解決には程遠く、業界全体で人件費高騰が悩みのタネになっている。

 そこで国土交通省は一昨年、有識者による「建設ロボット技術に関する懇談会」を設置。無人化施工をめぐる基礎調査や政府による支援の方向性について、議論を重ねてきた。

10月から12月にかけて実用に耐えうるかどうか評価試験をする予定

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