ダイエーでは、今月15日から駆け込み需要を狙ったセールを始めた。衣料用洗剤売り場に大容量の詰め替え用商品を並べた碑文谷店(東京都目黒区)は「すでに1ケース単位でまとめ買いする消費者もいる」(福西陵生店長)。同社は駆け込み需要で日用品や化粧品部門の2月中旬から3月の売り上げが前年同期比2割増になるとみる。
もっとも、個人消費には「駆け込み需要以外の加速感がない」(第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト)というのも事実。1~3月期は駆け込み需要がさらに消費を押し上げる見通しだが、駆け込みが強まるほど、その後の反動は大きくなる。増税後の減速の懸念は拭えない。
輸出環境改善せず
「輸出環境がなかなか改善してこなかった」。甘利明経済再生担当相は、17日の記者会見で、消費を中心とした内需の堅調ぶりとは対照的に、輸出は伸びを欠いたと認めた。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で進んだ円安で回復が期待されたが、米国や新興国向けなどが低調だったのが影響した。