見送りに訪れた神奈川県大和市の主婦、姫宮有希さん(39)は、12年前に新婚旅行で利用したといい「3歳と1歳の娘たちがもう少し大きくなったら、家族で乗りたいと思っていたんだけど…」と名残を惜しんでいた。
カシオペアは1999年7月にデビューし、週3回程度往復してきた臨時列車。客車は12両で、定員は174人。
JR東は6月以降、北海道に向かうツアーのための団体列車として復活させる方針で、カシオペアの名称も存続する見通しだ。
カシオペアの廃止により、かつて全国各地を結んだ寝台特急も残すは「サンライズ瀬戸・出雲」(東京-高松・出雲市)だけとなる。
鉄道博物館(さいたま市)によると、特急が初めて走ったのは12年。新橋-下関間を走る夜行列車で、寝台車だけでなく座席車もあった。58年に青色の車両で統一され、「ブルートレイン」第1号となった「あさかぜ」(東京-博多)も、しばらくは座席車が連結されていた。