東京株式市場は午前中、25日の米ニューヨーク市場でダウ工業株30種平均が約1年半ぶりの安値となったことで、方向感の定まらない値動きとなった。ただ、平均株価は前日までの6営業日で2813円(13.6%)も下落していた反動もあり、割安な銘柄を買い戻す動きなどが次第に拡大。午後に入り上海市場が一時大きく上昇すると買いの勢いが強まった。上げ幅は最大で636円に達し、ほぼ全面高の展開となった。
市場では「追加緩和で中国経済に対する過度の警戒感がやや和らぎ、投資家心理が持ち直した」(大手証券)との声が聞かれた。
一方、上海総合指数は5営業日続落し、前日比1.27%安の2927.29で取引を終えた。中国人民銀行(中央銀行)は追加緩和を決めたが、株価てこ入れ効果は不発に終わった。一時3%超下落し、その後は4%超上昇して3000の大台を回復する場面もあったが結局は前日終値を下回り、乱高下した。