中国人民銀行(中央銀行)が25日、追加利下げなどを発表したことで、連日の大幅下落となった東京市場を含め、世界の株安の連鎖に歯止めがかかる可能性が出てきたが、市場には一段の対応を求める声も根強い。
カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストは、追加利下げについて「市場参加者にとって精神安定剤の効果を果たし、上海株式市場が反発するきっかけになるかもしれない」と一定の評価をした。
農林中金総合研究所の南武志主席研究員は追加利下げを「7%成長を確保したい中国当局の意識の表れだろう」と分析。「金融政策や財政政策で対応した方が投資家に与える安心感は大きい。これからも政策対応は続くのではないか」と期待した。
大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは「投資家心理がひとまず落ち着き、近いうちに平均株価は2万円に近づく」と予想。野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストも「株価は年末に2万1500円に達する」との楽観的な見方を示した。