最も高解像度のカメラは約50メートルの大きさの物体を識別でき、氷で覆われた表面にあるクレーターや、直径が冥王星の半分以上もある最大の衛星カロンを観測する。窒素やメタンを主成分とする冥王星の大気も調べる。
太陽系の起源探る鍵
冥王星は1930年に発見され太陽系の9番目の惑星となったが、2006年に小惑星に近い「準惑星」に格下げされた。1990年代以降に太陽系の外縁部で冥王星と似た天体がいくつも見つかったことが背景にある。
ただ冥王星も含め、無数の天体が密集する「カイパーベルト」と呼ばれる外縁部に、太陽系の起源を探る鍵があるとする見方は強い。水星から海王星まで8個の惑星にはすでに探査機が到達しており、冥王星探査は新たなフロンティアの始まりとなる。