安倍氏が「わが軍」ではなく「わが社」と呼べば絶滅推進種は満足なのか。少し前まで「わが社」と表現する自衛隊員は多かった。特に駐屯地・基地外で会えば尚のこと「わが社」を強調した。軍=戦争=悪などとデマにさらされ、自衛隊という呼称を極力使わぬよう意識していたのだ。さすがに、災害出動や国際支援などでの八面六臂の大活躍を、社会が高く評価せざるを得なくなり少なくなったが、時々耳に入る。聞き耳を立て言葉狩りを狙う、絶滅推進種を恐れての自衛策でもある。
従って、軍事用語は徹底的に葬られ、自衛官の側も抵抗できぬまま慣らされてしまった。専門別に育成される各兵科の場合、歩兵は普通科、工兵は施設科、砲兵は特科…。小欄は講演後、聴衆の主婦に「普通科の他に商業科も有るか?」と尋ねられている。そも、兵科を「職種」と呼ぶのだから「わが社」という表現もむべなるかな。