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【佐藤優の地球を斬る】核恫喝外交、北方領土交渉にも影響 (3/4ページ)

2015.3.30 16:50

首都モスクワの「赤の広場」で行なわれた軍事パレードで走行するロシア軍のミサイル発射装甲車=2013年5月7日、ロシア(AP)

首都モスクワの「赤の広場」で行なわれた軍事パレードで走行するロシア軍のミサイル発射装甲車=2013年5月7日、ロシア(AP)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 ワニン大使の寄稿は、プーチン大統領の発言がロシアの新しい核戦略に基づいていることを裏書きするものだ。すなわち、ロシアが自国にとって死活的に重要と考える事項に関しては、核カードを用いてでもロシアの国益を実現するという方針だ。恫喝外交そのものである。

 対露外交戦略見直し必要

 日本にとって米国は唯一の同盟国だ。中国、北朝鮮からの弾道ミサイル攻撃の脅威に対抗するために米国のMD計画に日本が参加する可能性がある。米国のMD計画に日本が参加する場合、ロシアが「海上自衛隊のイージス艦と在日米軍基地を核攻撃の対象とする」と言い出しかねない。もちろんロシアがそのようなことを言ってきても、日本ははね付ける。そうなると北方領土交渉のハードルをロシアは上げてくるだろう。ビザ(査証)なし交流を一方的に取りやめ、北方領土への日本人の入域に際して日本のパスポートとロシアのビザを要求するようになるかもしれない。

対露外交戦略の全面的な見直しをする時期に

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