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韓国の「ゆがみ」あぶり出したナッツリターン (1/4ページ)

2015.1.6 15:45

12月17日、ソウル西部地検に出頭し、記者団に囲まれる大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョナ)前副社長=2014年、韓国・首都ソウル(共同)

12月17日、ソウル西部地検に出頭し、記者団に囲まれる大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョナ)前副社長=2014年、韓国・首都ソウル(共同)【拡大】

  • 韓国・首都ソウル

 【国際情勢分析】

 大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョナ)前副社長(40)がナッツの出し方に腹を立て自社機を引き返させた「ナッツリターン」事件は、趙氏らの逮捕状が請求されたほか、調査に当たった韓国国土交通省の調査官が逮捕される事態になった。韓国メディアは、財閥企業の世襲支配や官民癒着といった社会・経済構造の“ゆがみ”に加え、旅客船沈没事故と絡め、朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)の指導力にまで疑問の目を向け始めた。

 財閥体制自体が問題

 米ニューヨークの空港で5日、事件は起きた。大韓航空機のファーストクラスで、趙氏が客室乗務員のナッツの出し方を叱責した上で、乗務員や機内サービス責任者に土下座を迫り、責任者を降ろさせた。趙氏は大韓航空を傘下に持つ財閥グループの3世で、それをかさに着た振る舞いが韓国国民の怒りに火を付けた。

世襲体制の財閥企業 韓国経済を動かす構造的問題

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