パイク・プレイス・マーケットはシアトル観光の最大の目玉。現存する市場では米国最古で、1907年から現在地で続く。まず目に飛び込んでくるのはずらりと並べられたサーモンやカニなどの魚介類だ。野菜や果物を並べた店も多く立ち並び、観光客だけでなく地元の人たちの台所になっている。店主とやりとりを楽しみながら買い物する人もいて、活気に満ちあふれる。地元産のチーズを売る店や、オープン席が設けられたレストランなど雰囲気のある店が路地裏にひしめき合っていた。
また奇妙なスポットも発見した。噛(か)み捨てられた色とりどりのガムが高さ約4.5メートル、幅約50メートルの劇場の壁一面に張り付けられた「ガムの壁」だ。旅行情報サイトにも「世界の不衛生な観光スポットランキング」に選ばれている。
シアトルではコーヒーだけでなく、地ビールの製造も盛んで約30の小さい醸造所がある。それらを数軒巡り、試飲を楽しむ日帰りツアーもある。その一つ、「ヒリアーズ・ビール」を訪れた。1947年に建てられた自動車の整備工場を改修したという建物は、天井が高く、醸造タンクがずらりと置かれている。すぐ横のカウンターやテーブルでできたてのビールを楽しむことができる。