11月2日にラテンアメリカ諸国で盛大に行われる「死者の日」は、日本のお盆のような行事だ。家族や友人が集まり、故人に思いをはせて語り合う。とくにメキシコでは、酒や食べ物を持ち寄って墓に集まり盛大な祭りが催され、華やかなパレードも行われる。南米各地で行われたさまざまな死者の日の様子を写真で追ってみた。
カトリック教会では11月を「死者の月」としているが、とくに2日は、教会の典礼暦で亡くなったすべての信者のために祈る「死者の日」と定めている。ローマ法王フランシスコは1日、ローマの墓地を訪問し、墓参りに訪れた市民とともにミサを行い、翌2日には、バチカンで祈りの集いを行った。法王は厳かな雰囲気の中、「墓地は最後の目覚めを待つ安息の地である」と説教した。
かたや陽気なラテンアメリカの国々では、「死者の日」の祝い方もさまざまだ。日本のお盆とはまったく様子が異なる。
ブラジル・サンパウロ州のレジストロ市では、今年60回目となる南米最大規模の灯籠流しが行われ、約2500基の灯籠が市内を流れるリベイラ川の水面を鮮やかに彩った。リベイラ川で水難事故に遭い死亡した日本人を慰霊するために始まり、年々規模が拡大、故人を供養する行事として定着したという。