サイトマップ RSS

【RE-DESIGN ニッポン】自然が育むジャパン・ブルー (3/4ページ)

2014.10.17 15:05

本藍染矢野工場の2代目、矢野藍游(らんゆう)さん。天然灰汁発酵建て本藍染技術保持者であり、徳島のモノづくりの次世代を代表する人物である=2014年9月6日、徳島県板野郡藍住町(提供写真)

本藍染矢野工場の2代目、矢野藍游(らんゆう)さん。天然灰汁発酵建て本藍染技術保持者であり、徳島のモノづくりの次世代を代表する人物である=2014年9月6日、徳島県板野郡藍住町(提供写真)【拡大】

  • 矢野藍游(らんゆう)さんの手。藍染職人ならではの藍に染まったつめが職人の技術を物語っている=2014年9月6日、徳島県板野郡藍住町(提供写真)
  • 藍の熟成度合いが良く分かる「華」。良い藍色に染まるには、藍が生き生きと活動できる状態を保つ必要がある=2014年9月6日、徳島県板野郡藍住町(提供写真)
  • 本藍染で染められたコットンマフラー。化学染料では出せない天然ならではの深い藍色が魅力だ=2014年10月6日、徳島県板野郡藍住町(提供写真)

 これを3時間ごとに繰り返しながら作業していくのだが、ポリタンクでは温度管理が難しい。中に空間がある竹の棒でないと藍の発酵度合いが手に伝わってこない。また、つぼに当たっても竹の方が柔らかいためつぼが割れず、撹拌(かくはん)作業がしやすい。すべての工程に意味があり、その意味をしっかりと説明してくれるところは、一流の職人に共通する点だ。そうして熟成されてくると表面に「華」ができる。日々、「華」は大きくなり、独特の臭いをより強く発するようになっていく。藍が気持ちよく生きている状態だ。

 「徳島でも人造藍を混ぜたものを『藍染め』と称したり、石灰の代わりに苛性ソーダを使ったりもしている。藍の産地なのだから、徳島だけでもしっかりしないと」と、矢野さんは話す。

 苛性ソーダだと堅牢性が落ち、色移りしやすくなる。実際に矢野さんが染めた生地を見せてもらったところ、これまで見てきた藍色が本物でなかったことが一目瞭然であった。それくらい発色の違いもはっきりしている。天然素材のみで作られるため、肌にも優しい。

本物の「ジャパン・ブルー」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ