救済を訴える主婦とその家族の叫びを“黙殺”し続けた駐仏韓国大使館のお粗末な対応もしっかりと盛り込まれている。「国家公務員がウソをつくと思うか?」「公務員に雑用をやらせるつもりか?」「通訳も弁護士もご自分で雇ってください」。パン監督は海外で不利益を被っても、韓国人は自分で問題を解決しなければならない現実を皮肉たっぷりに浮き彫りにした。かつてテレビ放映を妨害しようとした大使館側はともかく、フランス当局は映画化を快く思っていなかったのでは? パン監督に水を向けると、「何も圧力はありませんでした。実際に麻薬犯を検挙したオルリ空港関係者にも取材できましたしね」。8月29日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)