W杯の南米予選が佳境に入ったころで、6勝4敗3分けの成績でまだ出場権を得ていなかったエクアドルのレイナルド・ルエダ監督(57)は、ベニテスの代役探しに苦慮。思い切って抜擢したのが、バレンシアだった。しかし南米予選の残り3試合(1勝1敗1分け)に出場したもののバレンシアは得点を挙げることができず、4位で南米代表に滑り込んだエクアドルにとってベニテスの抜けた穴は、頭痛のタネだった。
W杯本戦でついに本領を発揮したバレンシア。「クリスティアン(ベニテス)の域にはまだまだ及ばないが、必死に努力して彼の歩んだ道を自分もたどりたい。きょうの勝利を彼も天国からきっと祝福してくれている」と感慨深げに話した。
気の早いメディアからは試合後、得点王争い(3点で5人が並ぶ)についての質問も受けたが、「点を取りたいのは当たり前。でも、それ以上に勝ちたい」と冷静に答えた。25日(日本時間26日)のフランス戦は真のエースになるための大一番となる。(SANKEI EXPRESS)