選手の老化
次に考えられるのは、選手の「老化」だ。スペイン黄金時代を支えてきたのは、1999年にワールドユースを制したメンバーたちだったが、主将のカシリャスも副主将のシャビ(34)もすでに全盛期は過ぎている。99年にワールドユース決勝をスペインと戦った日本の主力、小野伸二(34)、高原直泰(35)、稲本潤一(34)らがすでに代表から退いていることからも、スペインの老化は明白だ。
完全アウェー
3つ目の原因は「南米開催」。かつて、南米で開催されたW杯で欧州勢が優勝したことは一度もない。南米のチームと戦う時は完全にアウェー状態となり、慣れない気候も敵となる。ブラジルでは高温多湿に悩まされ、アルゼンチンやチリで開催された時は、欧州勢は夏から正真正銘の真冬への移動を強いられた。
チリ戦後、「一時代の終わりを感じるか」と問われたデルボスケ監督は「今はそれを言う時期ではないと思うが、スペインが次にどんなサッカーを目指すのか、考えなくてはならない時期であることは確かだ」と、静かに語った。(SANKEI EXPRESS)