一方、政府・自民党では、今後の国会運営などでの維新との連携を見据え、橋下氏らを刺激する独自候補擁立は得策ではないとの見方が強まっている。党内には「橋下氏に独り相撲をやってもらう」「橋下氏のやり方は邪道だ。自分で対立候補を擁立したら良い」などの批判がくすぶるが、橋下氏との主戦論は鳴りを潜めている。
安倍晋三首相が「責任野党」と政策協議を行う考えを明言し、集団的自衛権の行使容認や教育改革などの分野で維新との連携を模索していることが影響しているようだ。自民党幹部は独自候補見送りについて、「各種政策協議を維新と進める上で効果がある」と語る。
もっとも、突然の出直し選とあって、党内に「タマ(候補者)がいない」(選対関係者)という事情も大きい。橋下氏の対抗馬擁立を求める“挑発”にも乗らず、党大阪府連は独自候補の擁立を見送る方針を決めた。(SANKEI EXPRESS)