≪「大義ない」「理解しかねる」各党静観の構え≫
橋下(はしもと)大阪市長が表明した出直し市長選をめぐり、日本(にっぽん)維新の会内に強気と弱気が交錯している。国会議員団の間では、大阪都構想の実現は党勢回復に不可欠なため、全面的に支援すべきだとの主戦論が目立つ。ただ、独り相撲に陥り「橋下劇場」が不発に終わることへの警戒感や、大阪限定の問題だとして静観する空気もあり、内実は一体感を欠いている。
「自民党、民主党、共産党は都構想に反対していたわけだから、僕の首を取ればいいじゃないか。対立候補を立ててつぶしてくれたらいい」
橋下氏は2月3日、大阪市内の記者会見で、いつものけんか腰の口調でまくしたてた。「対抗馬を立てないということは、僕が(特別区の区割り案を)1案に絞って設計図を作ることを了解したのと同じだ。1案に絞った議論を進めていく」とも語り、他党が反対する4つの区割り案の絞り込みを進める考えを強調した。