これを受け、維新の松野頼久国会議員団幹事長は3日、記者団に「よく覚悟を決めた」と絶賛。国対役員会では「われわれ自身の戦いだ」(小沢鋭仁(さきひと)国対委員長)として、全面支援を主張する意見が目立った。
背景には、維新が「一丁目一番地」に掲げる都構想が頓挫すれば、党勢回復は事実上不可能となり、解体危機に直面しかねないという事情がある。維新は石原慎太郎共同代表との双頭体制をとっているとはいえ、橋下氏の個性や求心力でもっている側面は強い。
ただ、無投票やそれに近い形での選挙になった場合、「橋下氏の独り相撲」「税金の無駄遣い」との批判を浴びかねない。橋下氏がことさら他党を挑発し、対立候補の擁立を求めたのはこのためで、焦りの裏返しともいえる。党内には大阪市長選に大義があるのかどうかについて、世論の風向きを見極めたいとの思いもあり、「要請があれば応援にいく」(中堅)と及び腰の議員は少なくない。