公開へ修復本格化
今回の発見を受け、エジプトのムハンマド・イブラヒム考古相は「イムヘブは死者の神々のためのビール製造者のチーフだった」と断定。さらに「墓の内部に描かれた壁画はすばらしいデザインと色彩を保っており、(われわれの祖先の)日常生活や宗教的儀式を反映する内容になっている」と驚いた。
エジプト考古省では、発掘調査が終わるまで、盗掘や壁画の破損などを防ぐため、墓地周辺を厳重に警備すると同時に、将来の一般公開に向け、本格的な修復・復元作業に入っている。
ナイル川の両岸に広がるルクソールは、現在も約50万人が暮らす大都市で、複雑な構造の寺院や野外博物館、ファラオたちの墓のほか、推理作家のアガサ・クリスティ(1890~1976年)が名作「ナイルに死す」(1937年)を執筆したといわれるウインター・パレスホテルなどの建物で知られる。(SANKEI EXPRESS)