先入観なしで聴いて
ソロ作品には電子音楽家としてのイメージが強いが、ここでは豊かな音色の合奏に加え、蓮沼と木下美紗都のツインボーカルや環ROYのラップがゆるやかに合流する。情景と心象を時の流れに乗せながら描いた歌詞も、自然と心に入り込んでいく。
「歌詞では言葉の持っている意味の質感と、声に出した時の音の質感は大切にしています。そして、このアルバムは先入観なしに聴いてほしいですね。社会って、先入観を植え付けるでしょ?」
一方、コラボでは音楽的キュレーションを感じさせる。
「同世代との共同作業が多いですね。表現や社会に対する問題意識とか似ているんじゃないかな。たとえば既存に行われたダンス表現と、今を生きる人たちのダンス表現と、これからのダンス表現を考える問題意識と、僕がやっている音楽の考え方にどこかしら共通する部分があるから、僕にオファーがくるのでは」