「僕は歌詞を書き終わった時に、書き始める前と違う人間になりたい。書き終えた時に違うことを知っていたいし、気づいていたい」(野田)
RADWIMPSの野田洋次郎が書く歌詞には、名言として残したいほど響く言葉が並ぶ。「自分が何を考え、どこを向き、何を大事にしているかを知りたいから」と、確認しながら言葉をつなげているからだろう。
10月に発売したWシングル「五月の蠅/ラストバージン」のうちの前者は、レイプや通り魔といった言葉が意表を突く衝撃のナンバー。「許さない、って言い続けたくて、それで書き終わろうと思ったものの、途中からただただ救われたくなって救いたくなって。ラブソングにするためには最後の2行を入れることが自然だった」と、2時間で書き上げた。
「僕は何かを言う時に真逆の極論を用いて、もう片方の極を説明しがち。聴く人によって受け止め方が違うと思うけど、この歌を言葉で説明するのはきっと違う」(野田)