≪現代人にない、先人の知恵≫
大きな観点で言えば、他者を認めて、他者との違いを自分の中に存在させることができると、平和がもたらされると思うんですよ。常に何かと何かを比べたり、自分と他者を比べて競争していると、生きるのがすごくしんどくなってくる。宗教観の違いも含めて他者を認めないと、国と国の間で戦争も起きかねません。
だけど、他者と違いを認め合うことというのは、実行するのがとても難しい。そこには、自分が大切にしているものを失うような体験も含まれます。自分を押し殺して、自分が生きている時代の間に人々のためにやり遂げるべきことができなくても、次の世代にできていく形を作っていくというようなことです。人間って、長く生きてもたかだか100年。100年のうちに何ができるんだろう。次の世代の人たちにやりたいことをつなげば、200年というスパンで考えられるようになります。