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【軍事情勢】無人機は現代の騎兵か、魂を刈る死神か (2/5ページ)

2013.10.20 00:04

 一方で、無人機もまた騎兵任務の一端を担い始めた。無人機には偵察・索敵・警戒監視はじめ、後方や側面への奇襲攻撃、追撃も期待できる。騎兵の機能と似ているが故に、三島氏と《翼龍》が二重写しになったのかもしれない。

 《翼龍》は9月、尖閣諸島(沖縄県石垣市)近くの防衛識別圏に侵入。空自戦闘機が緊急発進=スクランブルした。

 《翼龍》の目的は判然とせぬが将来、中国軍がわが邦島嶼(くにとうしょ)に対する不法占領に備え作戦を立てていることは紛れもない。自衛隊による無人・有人島への戦力揚陸・増強による抑止力向上が急がれる所以(ゆえん)である。自衛隊の戦力を掌握すべく、中国軍は偵察を活発化させるはず。有人偵察機では自衛隊の優秀な火力に迎撃され、技術や経験を培ってきた貴重な偵察兵の損耗につながるため、無人機による偵察は有力な選択肢となろう。

 自衛隊が地下や洞穴、市街を活用した陣地内に戦力を秘匿した戦況では《威力偵察》も想定される。威力偵察とは、例えば戦車や装甲車を核とする偵察部隊を侵入させ、敵の攻撃を故意に誘い、敵の配置や装備などの情報を引き出す戦法。島嶼では航空偵察の出番となる。しかし危険は大きく、低高度や近接の偵察も可能にする無人偵察機と無人攻撃機を組み合わせた威力偵察が軍事合理性に適(かな)う。

日露戦争での挺身斥候

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